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記念日

書きたいような…
或いは心の内に鍵をかけて大事にしておきたいような…
複雑な心境です。

しかし何度となくここに書き記してきたわけですから、私には皆さんに報告する義務があるかもしれません。また記憶というのは徐々に薄れ去っていくものだ。今日という日を忘れないために、この出来事を鮮明に記憶しているうちに、記事に残しておいたほうがいいような気がする。未だやや興奮気味(というより意気消沈気味)であるが、出来るだけ落ち着いて書こうと思う。前編・後編に分けようかと思ったが、ここは一気に読んで貰ったほうが良いだろう。長くなってしまうが、是非、付き合って頂く思う。


『今日、O谷さんと話しをした。』


それはチームの懇談会のなかでの出来事であった。
毎月1回、当チームでは懇談会が催される。この懇談会はその名前から、本来はチーム内の懇談・懇親の目的でもあるが、実際には連絡事項を連絡したり、周知すべき問題を報告したり、或いは定期的に行わなければならない安全や環境の教育実施の場となっている。ジュースやコーヒーなどが振る舞われ、基本的には終始和やかな雰囲気で執り行われる。

役職者が持ち回りで議事進行役となり、スライドやDVDなどを見ながら進められる。今日はO谷さんがその進行役であることは事前に知らされていた。「ストレス」に関する内容だそうだ。「当日、皆さんからストレス解消法や趣味などをお聞きします」とあらかじめアナウンスがあった。


そしてその懇談会が今日だったというわけだ。襖を開放して8畳ほどの和室2部屋分の部屋にチーム全員(20人強)が集まった。空いていた座布団を選んで座ると、たまたま進行するO谷さんと面と向き合う形に座ることになった。

まず厚生労働省が委託している機関が作成したストレスやメンタルヘルスに関するPDFをプロジェクターを通して見ながら、O谷さんが軽妙なトークを織り交ぜながらサラリと読み流した。ストレスには不眠や仕事の重責、職場・家庭における人間関係など、様々な原因があるとのことだ。「はっきり言ってあたしのストレスはアンタの存在そのものだよ!」と心で思ったりした。時間は昼飯を腹に蓄え、いつもなら眠くなりそうな時間帯でもあるが、O谷さんのトークは面白みがあり、皆も引き込まれ笑っていた。

O谷さんの声は中低音のバリトンの、非常によく通る声質で耳に心地良い。PDFを読んでいるときはそちらに目を向け、その内容に対してO谷さんが自身の考えを話されるときには、O谷さんの目を見て聞いた。その話に対して、いつもより倍の振り幅で頷いたり笑ったりして、心象を良くしようと必死である自分に少しウンザリした。

PDFの内容は10分程度で終わり、一呼吸、間が空いた後、

「さて、それでは事前に皆さんにお知らせしておりましたが…」

来た。自分のストレス解消法や趣味などを発表する時間である。時間にも限りがあるので全員に聞いて回るわけにはいかない。おそらくランダムに数人当てて聞くものであろう。そしてそれはO谷さんの一存で決められるものであると予想していた。

「それでは…、そうですね、では○○さん。」

それはO谷さんの隣の席の人物である。やはりそうか。O谷さんが絡みやすい人物に当てているんだ。それならば、自分にその番が回ってくることはなさそうだ。それも予想できたことであったので、特別ガッカリしたわけもなく、その人のストレス解消法を聞くでもなく聞いて、話しが終わる頃に目の前に置いていた缶コーヒーに手を出し、一応周りに気を配って遠慮気味にプルトップを開けた。それでもプシュッと音が鳴った瞬間であった。

「では次…、△△さん」

自分の苗字が呼ばれたことに気付くまでに2~3秒要している間に、O谷さんは続けて、

「なんかすんません、これからコーヒー飲もうとしてはるときに(笑)」

自分のことだ。ハッと顔を上げると、O谷さんはこちらを見て微笑んでいた。


こちらを見ていたのだ。O谷さんは僕の名前と顔を認識していたのだ。当たり前のように思われるかもしれないが、20人強のメンバーのうちO谷さんと仕事の接点があるのは数人であるにもかかわらず、漫然と大人数が座っているなかから僕を認識し、見ていたのである。

どうしよう、ばっちり目が合っている。そしてここで僕は喋らなくてはならない。大勢の人の前で話すのはそれほど緊張しない。しかしO谷さんが見つめるなかで話すのは全く別である。できるだけ平静を装いながら、当てられるわけもないが念のため用意していた内容を話した。

その内容は、用意していただけあってややあざとい。もし万が一、O谷さんに当てられることがあれば、できるだけ自分のパーソナルな情報を含ませて、自分のことを知ってもらおうという算段だ。要約すると、以下の内容になる。

自分の最終学歴は音楽学校です。若い頃はバンドでライブに出るなどしてストレスを発散しましたが、今の職に就いてからはそういった活動はやめてしまいました。最近では友人とカラオケに行ったり、趣味でもあるドライブ中に、自分の好きな音楽をかけて、車中で大声で歌うことに留まっています。

やや呂律が絡まりながらも、うまく話せたと思う。
そしてこの作戦は見事に成功した。

「バンドはどんなジャンルだったんですか?」
「ハードロックや、70s 80s のディスコ&ソウルなどです」
「何を演奏されてたんですか?」
「小さい頃からピアノを習っていたので鍵盤です」
「僕も電子ピアノを買ったけど、買って安心してしまって全然弾いてませんわ~(笑)」


か…会話をしている。
ねぇ、今、これ、会話をしているよねぇ?


テンションが上がりすぎて傍目から見て気持ち悪い男にならないように気を付けながら、見事に好青年を演じきれたことだと思う。なぜなら、この日を夢見てずっとイメージトレーニングしていたのだから。ずっとこの日を待っていたのだから。


これがきっかけとなって今後も話しが弾むようになるかどうかは、僕のコミュニケーション能力が大事となる筈です。まずは朝の挨拶からだ。出勤時間が近いせいで、朝いつも構内ですれ違う。今までは目が合ってもすぐにそらされていた。どこか機嫌が悪そうにも見えたので、嫌われているのかと思っていた。だから僕ができるだけ先に見つけて、見つけた時にはO谷さんの視界に入らないように、O谷さんのお目を汚さないように、遠く離れて歩くようにしていた。

しかしこれからは堂々と横をすれ違い、「おはようございます」と挨拶してもいいのではないかと思う。少し緊張する。しかし僕が求めていたのは、この程度のことだった。付き合いたいわけでもない、チューがしたいわけでも、セックスがしたいわけでもない。

O谷さんと話しがしたかったのだ。
ただそれだけのことに、5年を要した。

今日は記念日だ。


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KO2さん、こんばんは。

初会話、おめでとうございます。おまけに微笑んでもらえたようで。
それにしても5年間ずっと想い続けておられたんですね。凄いです。
一人の人を一途に想い続けることができるって素晴らしいことだと思います。
KO2さんにとってO谷さんはそれほどまでに魅力的な方なんでしょうね。

5年、本当に長かったと思います。彼の結婚もあってさぞ辛かったことでしょう。
でも、一度も会話が無くても「いつかこの日が」と辛抱強く待った甲斐がありましたよね。

今回の出来事をキッカケに普段から会話ができるようになるといいですね。
好きだ!という思いがある分、意識せずに自然に会話をするというのは難しいことだとは思いますが。
本人を前に舞い上がりそうな自分を抑えるのは大変でしょうけど、頑張ってください。

記念日

超~胸キュンな話ありがとうございます。
何か我がことのように嬉しいです。
5年間、待った甲斐があったじゃないですか!
何か僕も色んな意味で勇気を貰えたような気がします。
「記念日」おめでとうございます!

>たったかさん
あ、決して一人の人ってわけではありませんが(笑)、
でもまぁ、O谷さんは別格ってのには変わりありませんね。
しかし初めてお見かけしたときから、もう5年も経ってるのか。

基本、僕は普段の会話から演技派であるので、
誰に対しても即した発言をすることが可能です。
しかしO谷さんを前にすると、果たしてどうか。
何も言えね~、みたいなことにならないようにしないといけませんね。

>ノリさん
ありがとうございます。
はっきり言って、この懇談会に賭けていた、といっても過言ではないでしょう。
普段からイメージトレーニング(ただの空想)をするのは癖みたいなものですが、
今回の懇談会に関しても、やはり空想していたわけです。
それが現実となったのは、本当に驚きです。
まだまだ始まったばかり。ドラマはこれからです!(笑)

KO2さん、本当によかったですね。5年間想い続けた甲斐がありましたね。読んでいて我がことのようにドキドキしましたし、うれしくなりました。「O谷さんとただ話しがしたかっただけ」…なんかわかるような気がします。
それにしても、いくらシミュレーションを繰り返していたとしても、5年間想い続けた人を目の前にしてシミュレーションどおりにできるのはすごい!と思います。自分だったら絶対にすごく緊張してシドロモドロになっていたと思います。本番に弱いタイプです。
この記念日を大切にして、○谷さんとの関係がさらに深まるといいですね。

これは久々にドキドキしながら読んじゃいました・・・。
すこーしづつ、距離をつめられるように祈っております。

ぶっちゃけ、感動しました。

自分も師匠に会った時には、近寄る事も出来なかったです。
愛とは違うようで憧れは甘酸っぱいですよ。

本当に好きな人とはなかなか喋れないし、喋ったところでぎこちなくて、こんな筈じゃないのに、とか思っちゃうもんだよね。一度喋ってからその後どうやって繋いでいこうかと考えると余計難しくなっちゃうしね。その辺のところが日記から伝わってきて久々に胸キュン(死語?)でした。
俺くらいのずうずうしい中年になっちゃうと、後は押しの一手のみとか考えちゃうんだけど○谷さんはそういう対象じゃないんだもんね。難しいね。
これから先、気軽にKO2くんが○谷さんとお話できるようになることを祈ってます。

>鷹宮真さん
関西人はオチをつけたがる、とよくいうけど、実際普段の会話がコントみたいなもので、それが上手くできる人と出来ない人がいるんだけど、僕は比較的上手くできる方だと思う。で、上手くできる人っていうのは、より面白くリアルに伝えようとするから、演技派でもあると思うんだよね。ちょっと売れた芸人がドラマデビューしちゃうのも訳が分かる。

それと同じで、確かに舞い上がってはいたけど、うまく演技出来たんじゃないかなぁ。
ここまでシナリオ通りに進むとは思ってもみませんでしたけど。
ちなみに、すでに何週間か経っていますが、O谷さんとの絡みはあれっきりです(笑)

>かいおんさん
僕もその日一日ドキドキしてたんで、
その勢いのまま書き上げたほうが臨場感出るだろうと思って、
ついつい長文になってしまいました。
どうなんだろうかね、やっぱりO谷さんが僕を見る目は、
いまだにどこか冷ややかです。

>にこたつ
僕も、憧れの(というかただのファンの)佐渡裕に会った時は、
今思い出しても赤面するくらい、変な会話に行動を取ってましたw
やはり積年の思いというか、5年間も緻密に策を練っていたのとは
訳が違いますから(笑)

>龍児さん
飲み屋とか、ネットで知り合った人で、瞬間的に一目ぼれしてしまった人なんかは、
本当にそんなカンジで、しどろもどろになってしまいます。
今回は長い間、「どうやったらお近づきになれるか」とシミュレーションした結果だと思います。
問題はここからで、その後はこちらから繋いでいかないといけないのだけど、
やはり押しの一手が躊躇してしまって、あれから一度も言葉を交わしていません。
目が合うだけで赤面してしまうので…。
もう、ゲイって幾つになっても気持ちは少年ねッ。
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KO2

159*64*33
京都在住。
チビポッチャリーマン。
いつも何か考え込んでいます。

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